-★- 変圧器技術資料・参考情報(総合カタログより) -★- 
2015/07/14
1.相と結線:単相、3相、3相の結線方式

2.変圧器容量の選定:WとVA、容量の選定

3.電圧変動について:
  電源電圧、許容電圧変動、電圧降下、電圧タップ

4.接地について:目的、変圧器の接地

5.耐熱クラスについて:乾式

6.変圧器と保護装置について:過負荷・短絡、漏電

7.短時間定格の変圧器とは

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参考1 単巻変圧器と複巻変圧器の違い

参考2 静電シールド付き変圧器とは

参考3 △結線のタップ切替

参考4 変圧器の寿命

参考5 逆V変圧器とは

参考6 相の変換

参考7 スコット結線変圧器とは

参考8 耐熱クラスによる得失

 1.相と結線
1.単 相
1)単相2線式

2本の電線で1組の交流電力を供給するもので、日本国内では、照明や小型電気製品などに使われる100Vと、工場照明や大型の家庭電化製品などに使われる200Vがあります。

2)単相3線式(通称:単3 右図参照)

単相200Vの中間点を引き出したもので、3本の配線で100Vが2回路使用でき、しかも両端で200Vも使用できるため、広く一般家庭まで使用されています。

2.3相
3本の電線に3組の単相交流を位相をずらして重畳させたもので、同じ電力を送るのに単相で送るより約15%電線が節約できるため、電力送電に採用されています。また、位相のずれた3相は、交流モーターを簡単な構造で回転させることができるため、主にモーターなど動力用として使用されます。日本国内では、電力会社から直接供給される200Vと、電力会社から高圧以上の供給を受けて工場やビルなどで低圧に変電して使用する200Vと400Vがあります。
3.3相変圧器の結線方式
1)Y−Y(スタースター)接続変圧器

第3高調波の抑制効果がありませんが、巻線構造が簡単なため小型変圧器に採用されます。

2)△−△(デルタデルタ)接続変圧器

電圧が高い場合Y巻線に比べ細い電線で巻数を多く巻くことになり、しかもタップが取り出し難くなるため、第3高調波の抑制の必要があり、1次と2次の位相差があっては困る場合以外あまり採用されません。

3)Y-△(スターデルタ)接続変圧器

2次電圧が300V以下で2次側の中性点を引き出す必要がない場合に採用されます。1次と2次の位相差はありますが、1次400V 2次200Vの標準的な接続となります。

4)△−Y(デルタスター)接続変圧器

2次電圧が300Vを超え2次側の中性点を引き出す必要がある場合に採用されます。1次と2次の位相差はありますが、1次200V 2次400Vの標準的な接続となります。

 2.変圧器容量の選定
1.W(ワット)とVA(ブイエイ)の違い
変圧器の容量は一般にVA(ブイエイ=皮相電力)であらわします。

負荷の容量は一般にW(ワット=有効電力)であらわされています。

ブイエイとワットの関係式は、VA=W/Pf (「皮相電力」(VA)= 「有効電力」(W)/「力率」) となります。

ここで、Pf は力率と呼ばれ、供給電力の全体(VA=電圧×電流)のうちエネルギーとして有効に使用される有効電力(ワット)の割合を示すものです。

力率は負荷機器の種類により異なり、モーターや放電灯などは小さな値になり、ニクロム線式のヒーターや電球などは大きな値(1に近い値)になります。力率は本来、1より小さな値ですが、100倍して%で表現することがあります。

たとえば、100Wのモーターの力率が60%(0.6)であれば、「皮相電力」(VA)=100(W)/0.6 ≒167VA となり、電源容量は167VA以上必要になります。

2.負荷に対する変圧器容量の選定
1)定格電圧(E)と負荷電流(I)がわかっている場合は、

変圧器容量 = E(V)× I (A) (VA) 以上の容量を選択します。(3相の場合 =√3×E×I )

2)負荷の有効電力(P)と力率(Pf)がわかっている場合は、

複数の負荷の場合は、有効電力(P)を力率(Pf)で割り、各々の皮相電力を計算して足し算します。
変圧器容量 = P1/Pf1+・・・・+Pn / Pfn(VA)以上の容量を選択します。

3)負荷の有効電力(P)はわかっているが力率がわからない場合は、

有効電力(P)に次の表の倍率を掛けたものを加算してください。(多少余裕をみてあります。)

負 荷 種 別
倍 率
負 荷 種 別
倍 率
 フィラメント式の電球
1.2〜1.5
 300W以下の単相モーター
3.0
 ヒーター式の電熱器具
1.2〜1.5
 1KW_以下の単相モーター
2.5
 低力率蛍光灯
2.5
 300W以下の3相モーター
3.0
 高力率蛍光灯・水銀灯
1.5〜2.0
 1KW_以下の3相モーター
2.5
 一般の家庭電化製品
2.0〜3.0
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大型のモーター、特殊な機械などは、メーカーや設備設計者に必要とする容量を確認してください。
中小型の変圧器は定格容量の60〜70%程度の負荷で使用すると効率が良くなりますので、連続して使用する負荷の場合、必要最少変圧器容量の1.5倍前後の変圧器容量を選定することをお薦めします。
 3.電圧変動について
1.電源電圧の変動
電力会社から供給される受電点の電圧範囲は、100Vの場合:101±6V 以内(95V〜107V)、200Vの場合:202±20V 以内(182V〜222V)とされています。ただし、受電点から使用する場所までの電路での電圧降下や、途中に変圧器などが入ると供給される電源は更に変動する事になります。
2.許容電圧変動
使用する負荷機器の許容電圧範囲は、一般的に±10%以内とされているものが多いようです。
許容電圧範囲を外れると、不動作、過負荷、寿命短縮などの弊害が現れる可能性があります。
特に電圧が低すぎると、放電灯(蛍光灯、水銀灯など)ではチラツキが発生し、モーターを使用した装置では、起動不能や過負荷運転になりモーターの焼損などが起こる場合があります。
3.電圧降下
1)変圧器内部の電圧降下

変圧器の2次電圧は負荷電流による内部電圧降下によって変化します。変圧器の容量が小さいほど変化の度合は大きくなります。(全負荷時に定格電圧になるよう無負荷の時の2次電圧を多少高く設計してあります。)

2)負荷配線を含めた電圧降下

負荷装置に供給される電圧は、変圧器自体の電圧降下に線路の電圧降下が加わりますので電線サイズを選定する場合、定格電流を安全に流せること、ならびに許される電圧降下を考慮して、十分なサイズを決定してください。

負荷が電動機の場合、起動電流による変圧器と線路の電圧降下が機械装置の起動時許容電圧降下以内になるよう選択が必要です。(起動時最低電圧は、装置メーカーに問い合わせる必要があります。)

3)電圧降下対策

一定の負荷が常に使用される場合、使用時に定格電圧に近い値になるようタップで調整することが可能です。
変圧器に複数の負荷が接続されており、機器の運転停止がある場合、全てが運転状態で定格電圧になるようにタップ調整すると、大きな機器が停止したとき回路電圧が高くなり、他の運転中の機器が過電圧運転になることがあります。どうしても電圧の調整が困難な場合、交流定電圧装置などを採用しなければなりません。

4.変圧器の電圧タップの種類
変圧器の電圧タップには下記の区別があります。
1)定格タップ(Rの記号の付いたタップ):変圧器の変圧比が最も正確に設計されているタップです
2)全容量タップ(Fの記号の付いたタップ):このタップ電圧で容量一杯まで使用できるタップです
3)減容量タップ(記号の付いていないタップ)

このタップは定格電流{容量を定格電圧(3相の場合×√3)で割った値}までしか使用出来ないタップです

(例)単相 1000VA 2次電圧 180-F200-R210-F220
 F220(全容量タップ)1000VA ÷ 220V = 4.55A 使用可
 R210(定格タップ) 1000VA÷ 210V = 4.76A(定格電流)使用可
 F200(全容量タップ)1000VA ÷ 20OV = 5A 使用可
 180(減容量タップ) 定格電流(4.76A)まで使用可(857VA相当)

弊社の標準変圧器は、最高電圧タップが定格タップになっており、中間タップはすべて減容量タップになっております

 4.接地について
1.接地の目的(機器外郭の接地)
接地(アース)の目的は「外郭(人が触れる金属部)と大地(アース)の間を電気的に接続し、漏電した場合の電位を大地の電位と等しくして感電災害を防止する」ことにあります。
●接地工事の種類(電気設備技術基準より)
 接地工事の種類
 接地抵抗値
 対 象
 旧種別
 A種接地工事  10Ω以下  高圧以上の設備接地
 第1種
 B種接地工事  (注1)による値  高圧以上の低圧への混触防止
 第2種
 C種接地工事  10Ω以下(注2)  300V超過低圧設備の接地
 特別第3種
 D種接地工事  100Ω以下(注2)  300V以下の低圧設備の接地
 第3種
注1:B種接地工事の接地抵抗は混触が発生した場合、低圧側に150V以上の電圧が発生しないように計算された値の抵抗値とされている。(150を1次の地絡電流(A)で除した値以下)
注2:接地が発生したときに0.5秒以内に遮断動作する装置を設けた場合500Ω以下。
2.変圧器の接地(低圧用変圧器に限る)
1)変圧器自体の接地

変圧器を例にとれば、人が手を触れる外郭とは、ケースなし変圧器の場合鉄心部、金属ケース入の変圧器の場合ケースが対象になります。
1次が300V以下(200V、100V系の変圧器)は、外郭をD種接地工事する必要があります。
1次が300V超過(400V系の変圧器)は、外郭をC種接地工事する必要があります。

2)変圧器2次の接地

低圧用変圧器の2次側接地は、負荷の種類や、安全施策など運用方法の違いにより、非接地、高抵抗接地、直接接地など接地の方法が異なります。

最も一般的には下記の接地を施します。
 単相100V、200Vは、2次側1線を直接接地します。(2次の0V端子または、u,vのu端子)
 3相200Vは、第2相を直接接地します。(2次の、u,v,wのv端子)
 3相400Vは、中性点を直接接地します。(2次の、0VまたはN端子)

単巻変圧器は2次側で接地すると接地短絡になる場合があり大変危険です。(単巻変圧器の2次は接地しません)
:非接地にすると、漏電検出ができなくなります。

 5.耐熱クラスについて(乾式絶縁)  
JEC-2200(電気規格調査会標準規格-変圧器)、並びにJEM-1333(日本電機工業規格)に準拠すると、乾式変圧器の巻線温度上昇限度は耐熱クラス別に右表のランクに定められています。

現在弊社の標準変圧器は、電圧・容量・小型軽量化・経済性などを総合的に判断し、定格一覧表の「耐熱クラス」欄のランクで製作しております。

耐熱クラス
許容最高温度(℃)
A
105
E
120
B
130
F
155
H
180
 6.変圧器と保護装置について
1.過負荷・短絡の保護
変圧器は電源投入時、定格電流の数十倍の突入電流が流れる場合があり、1次側に定格電流相当の配線用遮断器を使用した場合、投入時にトリップすることがあります。

(交流電圧波形の0Vのタイミングで投入すると最も鉄心が飽和状態になりやすく、大きな電流が流れます。)配線用遮断器は一般的に定格電流の10倍(1000%)近辺で瞬時遮断域になり、10倍以上の電流では瞬時に遮断を開始します。

従って変圧器の突入電流が瞬時遮断域に入らないようにするには、定格電流の2〜3倍の動作電流の遮断器が必要になります。

変圧器保護用配線用遮断器やタイムラグヒューズなど変圧器1次用の選断器を選択する場合遮断器メーカーの推奨のものを使用してください。

変圧器1次の遮断器は、変圧器自体の電源からの切り離し(断路)と変圧器の内部故障などの短絡保護が目的となり、変圧器自体の過負荷保護を1次で行うことは困難です。

変圧器の過負荷保護と負荷側の短絡保護のため、2次側に配線用遮断器やヒューズを設けてください。

2.漏電保護
単巻変圧器では変圧器1次の漏電遮断器で2次側を含めた保護が可能です。

複巻変圧器では1次では2次側の漏電検出は出来ません。従って、一般的には2次側に漏電遮断器を設けます。

漏電遮断器は、遮断器の電源側で適切な接地が施されていなければなりません。したがって複巻変圧器の2次に漏電遮断器を設置する場合、変圧器の2次端子の1線を接地する必要があります。

複巻変圧器で2次側を非接地で使用する場合に、絶縁破壊による1次電圧の2次側混入時の感電防止が目的の場合は、1次側に漏電遮断器を設置してください。ただし、通常時の2次側漏電保護は行えません。

 7.短時間定格の変圧器とは
仮設電源などで使用する変圧器(弊社製トラコンポなど)で短時間定格と明示されているものがあります。

電動工具などは、ほとんどが間欠負荷であり、100%負荷が掛かっている時間は短時間で、常時は軽負荷の場合が多く、工具の全負荷容量で連続定格の変圧器を選定すると不経済で重量も重くなることから短時間定格品を選定することが多くなります。

一般に短時間定格とは、変圧器が通常の温度にある状態で30分程度の定格いっぱいの運転が出来ることを意味します。

この種の変圧器を、ファンやヒーターなど連続で使用する負荷用として使用する場合は変圧器定格の60%程度の負荷になるように選定します。

 8.ご注意 [禁止]
1.単巻変圧器で単相3線式に変換するのは危険です
図.S-1のように、単巻変圧器で2線式200Vを単相3線式200V、100Vとして使用するのは危険です。

一般に単相2線式200Vの1線は接地されており、単相3線式は一般に中性点を接地 しますので、図-S1のような接地をすると2次側が接地を通して短絡になり、変圧器の焼損の危険があります。


図.S-1
2.単相3線式の200Vを1次とする変圧器は中性点を設けません
1次が単相3線式の場合、変圧器の1次側に中間点を出して中性線に接続すると_図.S-2のようになり、変圧器の1次側が単巻変圧器の作用をし、変圧器近辺の負荷(L)に供給しようとします。(バランサー作用)

この作用が起こると、1次側で一定の容量を使用してしまうため、2次側で変圧器の本来の容量を使用できなくなり、過負荷による焼損に発展することがあり危険です。

従って、綿密に計算してバランサー作用を積極的に利用する場合以外、一般的に変圧器1次に中性点を設けません。(1次は200Vのみとします。)


図.S-2
3.変圧器の1次と2次を逆接続して使用することは出来る限り避けてください
変圧器は1次2次が予め決められたものとして設計されておりますので、緊急時の一時的な処置などを除き1次と2次を逆接続して使用することは極力避けてください。

やむをえずご使用の場合、以下の点に充分ご注意ください。

1)変圧器は、内部のインピーダンスにより無負荷状態と負荷状態では2次電圧が変化しますので、無負荷状態では2次電圧が多少高くなるように設計されております。この傾向は、小型変圧器ほど顕著になります。

1次と2次を逆接続して使用すると2次側は無負荷でも低めの電圧になり、負荷を接続すると更に低くなります。

2)上記の電圧低下を防ぐ目的で2次側のタップを利用して高めの電圧を印加すると(2次100Vタップに110Vを印加するなど)過電圧状態になり、焼損の危険があります。

電源側は適正な電圧印加とし、負荷側の高めのタップを利用できる範囲で使用してください。弊社の標準変圧器は50Hz/60Hz共用になっておりますが、特に50Hzでご使用の場合は過電圧にならないようにご注意ください。

 参考1.単巻変圧器と複巻変圧器の違い
1.複巻変圧器
複巻変圧器は最も一般的な変圧器で、鉄心に1次巻線と2次巻線が絶縁されて巻かれています。
1次と2次は絶縁されていますので1次側の接地方法に関係なく2次側の接地を任意に行えます。
2次側を接地せずに使用する場合など、1次2次巻線間の静電容量による2次巻線への電圧移行を軽減することを目的と
した静電シールド付き変圧器があります。

2.単巻変圧器
単巻変圧器は、1次2次巻線の一部を共用するもので、1次2次がつながっています。
複巻変圧器に比べ小型・軽量になり経済的ですが、使用方法に制限があります。
2次側で接地すると接地短絡になる場合があり大変危険です。(単巻変圧器の2次は接地しません)単巻変圧器は原理上
1次2次の電圧差が大きくなると特徴が発揮できなくなります。電圧差が2分の1以内の場合に長所が発揮できます。
電源電圧を少し変化させたい場合など最適です。たとえば、100Vの電圧を110Vにしたい場合、複巻変圧器のほぼ10
%の容量で製作できます。

 参考2.静電シールド付き変圧器とは
複巻変圧器で2次側を非接地で使用すると、1次巻線と2次巻線の間の静電容量(コンデンサ作用)によって、2次側と対地の間に電圧が誘起されることがあります。この誘起電圧の発生や、電源側もしくは負荷側で発生するノイズの伝播を軽減させる目的としたものが静電シールド付き変圧器です。
静電シールド付き変圧器は、1次巻線と2次巻線の間に銅板(シールド板)を挿入したもので、シールド板を接地できるように端子を設けてあります。(弊社ではSEと端子記号を付けており、SEを接地しないと静電シールドの効果がありません。)

上記の静電シールド付き変圧器を、「混触防止板付き変圧器」と言われる場合があります。
本来、混触防止板とは、異なった電圧階級(たとえば6KVの高圧と200Vの低圧など)にまたがって変圧する場合に1次2次間の絶縁破壊によって低い電圧階級の回路に高い電圧階級の電圧が混入し回路の絶縁を破壊するのを防ぐ目的で設けられるものです。構造は静電シールド付き変圧器と同じですが、挿入する銅板が電流を流せるように厚いことと、混触防止板はB種接地するように定められていることが異なります。(低圧回路の静電シールド板はD種接地でよい)従って、低圧回路の変圧器では静電シールド付き変圧器が使用されます。

 参考3.△結線のタップ切替
3相変圧器のタップ切り替え方法は結線方式により異なります。Y結線の場合、外部の電線を3相とも目的の電圧のタップにつなぎ変えておこないます。Δ結線の場合、外部の電線はつなぎ変えせず、ジャンバー線やショートバーなどの切り替えでタップ変更をします。

ジャンバー線やショートバーなどを切り替えせず間違って外部の電線をタップ位置に接続変更すると正規の電圧が得られません。

 参考4.変圧器の寿命
変圧器は静止機器ですので、本来寿命の長い電気機器です。乾式変圧器は通常の使用状態では15年以上の寿命があるといわれます。寿命は、使用する環境(周囲温度、湿度、腐食性ガス)により異なります。中でも、温度による絶縁物の劣化が最も著しく影響しますので、周囲温度が高い状態での連続運転や、過負荷状態での運転は著しく寿命を縮めます。

絶縁物の寿命は、理論的には、温度が10℃上ると半減すると言われます。乾式変圧器は一度絶縁を劣化させると復活させることは困難です。(油入り変圧器などの場合は定期的な絶縁油の交換でメンテナンスが可能です。)
周囲温度が常に高い環境で使用される場合は余裕のある容量の変圧器を選定してください。

 参考5.逆V変圧器とは
3相から単相を取り出す接続法の一種です。1次3相のうち2相を合成して2次に単相を取り出す方法で、1次の3相バランスは取れません。下図の場合、U相とW相は同じ電流ですが、V相にはU相とW相の電流が流れますので2倍の電流になります。電源の変圧器や、発電機などにV相のみ2倍の負担をかけますので十分ご注意ください。
 参考6.相の変換
変圧器で、3相を単相に理想的に変換する方法は現状では見つかっておりません。
自家用受電設備で電力会社と高圧以上の受電契約をしている場合、あるいは自家発電で発電した電源などでは、3相のうちの1相を単相に使用することは可能です。ただし、3相の負荷バランスが大きく崩れると、設備の利用率が低下します。これを出来る限りバランスさせる目的で、3相を2相に変換して単相2回路とするスコット結線や、3相のうちの2相を合成して単相を取り出すV結線が採用されます。確実に相の変換をするにはコンバーターなどを使用しなければなりません。

電力会社から直接供給される200Vの3相動力は3相負荷に限定されており、単相で使用すると契約違反になりますのでご注意ください。

 参考7.スコット結線変圧器とは
3相を2相に変換する変圧器です。2次側は90゜位相のずれた2回路の単相になります。2次の2回路で同じ容量の負荷をとった場合のみ1次の3相バランスをとることが出来ます。 ただし、2次の2回路は完全に独立して使用しなければなりません。位相が違いますので、直列に接続しても2倍の電圧は得られません(√2倍になり、100V 2回路の場合約141Vになる)。

また、間違って2次を並列に接続すると短絡になり大変危険です。

 参考8.耐圧クラスによる得失
乾式変圧器は一般に、A、E、B、F、Hの耐熱クラスに区別されています。
Hクラスは、Aクラスに比べ絶縁物の許容最高温度が75℃も高く取ることができます。それだけ高温に耐えるものになっており、巻き線サイズが小さくなり、全体として小型になるため鉄損は小さく抑えることが出来ます。半面、Hクラスのものは巻線サイズが小さくできるので、負荷電流による銅損は大きくなります。負荷状態では銅損は鉄損に比べて大きいため、常時負荷運転をする場合は、耐熱クラスの低いもの(Aクラスに近いもの)が有利になります。逆に、常時は少ない負荷で時々大きな負荷が掛かる場合などは耐熱クラスが高いものが有利です。

弊社の場合、機種により異なりますが、2kVA程度まではA、又はEクラス、10kVAまではBクラス、10kVAを超えるとHクラスを採用しております。

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